その夜。
食堂でこの国の料理を食べた。
最後にベルグと食べた美味しいお菓子を出てきたから、食べたけど。
外で食べた方が、美味しかった。
あとでαがお菓子の名前を教えてくれた。
そして、
「Θのコートに似てるね」
って、言った。
私もそう思っていたから、
「そうね」
って、少しだけ、笑ってみた。
αは頭を撫でてくれた。
とても、暖かい感じがした。
ベルグが私の手を引いてくれとのと、同じ感じ。
でも、ベルグが私に触ってくれた方が、今より少しだけ嬉しかったけど。
これは、誰にも教えない。
初めての、私だけの秘密にしてみた。
いつかまた、一緒に外であのお菓子を食べてみたい。
私が外にいたら、ベルグは気付いてくれるかしら。
もし、気付いてくれるなら、怒られてもいいから、もう一度、
本当に小さな冒険だけど、みんなに笑われてしまうかもしれないけど。
もう一度だけ。
一緒に、座りたい。